気を付けるべき酸の種類や濃度はありますか?
元素の種類によって安定な酸が異なります。
| 元素 | 推奨される液性 |
| Ag | 硝酸 (ただしAgが0.1ppm以下など微量の場合、塩酸を過剰に添加することで錯体を形成するため安定することがある) |
| Sn(濃度が高いとき) | 塩酸 |
| Si(濃度が高いとき) | 酸化物を生成するので中性を推奨 |
| Os, Sb, As, Se, Au | 塩酸 |
上記以外の元素については、市販の単元素標準液の液性を参考にしてください。
・硝酸、塩酸は市販の原液を導入可能です。
ただし、硫酸などの粘性の高い酸は、20%あたりから吸い上げが不安定になる恐れがあるため、ペリスタルティックポンプチューブの使用を推奨します。
過酸化水素は下記反応で気泡が発生する恐れがあります。
2H2O2 → 2H2O + O2↑
装置に導入する前に、サンプルを攪拌する、硝酸を添加する、などの方法で脱気処理を行うことを推奨します。
・フッ酸はガラスウェアにダメージを与えるため、通常の導入系では0.1%未満にしてください。
☞フッ酸を含む溶液の導入
・いずれの場合でも、検量線試料とサンプルの酸の種類、濃度を合わせてください。
また、分析終了後にはドレインに高濃度の酸が溜まっています。純水に置換してください。
濃度が高い酸を導入した場合は、オリフィスや冷却ジャケットの劣化が早まる恐れがあります。
分析後に、純水で濡らしたウエス、ガーゼ、クロスなどでオリフィスや冷却ジャケットを清拭してください。
軸方向観測を行わず横方向観測のみで測定する場合は、冷却ジャケットを取り外し、これらの劣化を防ぐことができます。
なお、横方向観測は軸方向観測と比較して感度が悪くなるため、分析の要求感度を満たすか確認してください。