• No : 8339
  • 公開日時 : 2022/02/15 14:34
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(MCE) マイクロチップのリザーバの点検と洗浄(手作業)

(MCE) マイクロチップのリザーバの点検と洗浄(手作業)
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回答

« 目的 »
  マイクロチップの流路と表面を手作業で洗浄します。同時に流路が詰まっていないかを確認します。
 
« 実施する目安 »
• [装置からチップを取り出し、速やかに洗浄してください]のメッセージが表示されたとき
  分析が正常終了しなかったため、マイクロチップは洗浄されていません。分離バッファの乾燥により、マイクロチップの流路またはリザーバが詰まることがあります。
  
• [チップ#に異常が見られます]のメッセージが表示されたとき(「#」はチップポジション番号)
  このメッセージで[OK] をクリックすると、分析スケジュール終了後に[エラーが発生したため、チップ#が使用不可になりました]のメッセージが表示されます。
  分析に使用したマイクロチップはすべて自動洗浄されています(異常が発生したマイクロチップを含む)。
  しかし異常が発生したマイクロチップの流路またはリザーバが詰まることがあります。
  
• メッセージは表示されないが、マイクロチップのリザーバ上または周囲に、付着物が確認されたとき
 
« 用意するもの »
  • ミリQ 水
  • マイクロピペット(20 ~ 200 μL)とピペットチップ(必要量)
  • ワイパー
 
« 手順 »
注意:
  • マイクロチップ表面の水分をワイパーで拭き取るときに、ワイパーでリザーバをこすらないでください。
    ワイパーから出たホコリが、マイクロチップの流路を詰まらせる可能性があります。
  • マイクロチップの分離流路、特に検出部付近は、表面、裏面とも直接指で触れないように取り扱ってください。
  • マイクロチップの電極部分はキズを付けないように取り扱ってください。
    電極部分に塩などが固まった場合は、無理にこすらずに、水を加えて塩を溶解してから拭き取ってください。
  • マイクロチップを、超音波洗浄器を使って洗浄しないでください。
    マイクロチップの破損の原因になります。
1. 「全軸をホーム位置へ移動」を実行します。
  "(MCE) 全軸をホーム位置へ移動"は、こちら
2. 本装置のチップカバーを開けて、マイクロチップを装置から取り外します。
3. マイクロチップをチップフレームから取り外し、平坦な台の上に載せます。
  
4. リザーバ周りに析出物ある場合は、マイクロピペットを使って20μLのミリQ 水を析出物の上に滴下します。
5. 5 分間放置します。
6. 析出物が溶解したのを確認した後、ワイパーを使って水を除きます。
7. 標準付属品のディスポシリンジ 1mLにミリQ 水を入れ、フィルタ、シリンジアダプタ、シールチップを組み立てて、図のようにして1つのリザーバから加圧送液します。
  
8. 1つのリザーバから送液して、残りの3つのリザーバから水があふれてくるのを確認します。
  水があふれてこない場合は、手順4に戻り、ミリQ 水を滴下した後の放置時間を30分間まで延ばしてください。それでもチップの詰まりが認められた場合は、分析に使用するのを止め、新品のマイクロチップに交換してください。
  注意: マイクロチップを水に浸ける時間は30 分以内にしてください。
    長時間浸けると流路のコーティングがダメージを受け、性能劣化に至る危険があります。
9. マイクロチップのリザーバにある水を、マイクロピペットを使って除去します。
10. マイクロチップの表面に汚れが残っている場合は、ミリQ 水を浸したワイパーで軽く拭きます。
11. マイクロチップをチップフレームにはめます。
  
  注記: マイクロチップ上面(リザーバのある面)の電極側がチップフレーム上面(Shimadzu ロゴのある面)の奥側(樹脂がない側)になるようにはめてください。
12. マイクロチップをはさみこみながら、チップフレームを閉じます。
  
13. マイクロチップの表面を上にします。
  
14. マイクロチップを、本装置の元のチップポジションにセットします。
  注意: 続けて分析しない場合は、マイクロチップ流路内の水の残留を防ぐため、「全チップ洗浄」を実施してください。
  "(MCE) チップ・プローブ洗浄"は、こちら