X線パネルユニットの数字3桁のステータス表示では、000や001のように点灯している状態の他に、異常状態では点滅して表示します。複数個のステータスが同時に発生した場合、番号が大きい順に最大4個まで周期的に表示されます。5個目以降は表示されません。
ステータス確認後に、点灯するステータスを消すには、ステータス表示横のステータスリセットボタンを押してください。
下記状態が発生する場合は、当社営業所/代理店または
当社指定のサービス担当店に連絡してください。
• 装置が動作可能な状態に復帰しない場合
• 正常状態以外(000以外)のステータスが頻繁に発生する場合
• ステータスに対応する処置がわかりにくい場合
000: 正常正常です。
001: 正常(ターボ分子ポンプ高負荷)
正常ですが、ターボ分子ポンプの負荷が大きいことを示します。通電開始時にはこの表示となる場合があります。
→数日間表示される場合は、ターボ分子ポンプやダイヤフラムポンプのオーバーホールをご検討ください。
100: 通信異常でX線停止
X線照射中にPCとの通信が途切れX線をOFFしたことを示します。
→PC、HVCユニットの通信ケーブルコネクタ緩みを確認ください。
101: X線キースイッチOFFでX線停止
X線照射中にX線パネルユニットのX線キースイッチがOFFしたことを示します。
102: スライドドア開でX線停止
X線照射中にスライドドア開でX線をOFFしたことを示します。なお、電磁ロック機構により開けられない構造になっています。
103, 104: 防護箱左上ドア開でX線停止
X線照射中に防護箱左上ドア開でX線をOFFしたことを示します。
→ドアの取り付けネジが締まっていることを確認ください。
105: 真空異常でX線停止
X線照射中に真空度悪化でX線をOFFしたことを示します。
→真空度十分低い値(目安10以下)でX線を発生させるようお願いします。
106: 装置異常です。
107: メンテナンスドア開でX線停止
X線照射中にメンテナンスドアでX線をOFFしたことを示します。
→ドアの取り付けネジが締まっていることを確認ください。
108: ターボ分子ポンプ異常でX線停止
X線照射中にターボ分子ポンプ異常でX線をOFFしたことを示します。
→ターボ分子ポンプケーブルコネクタの緩みを確認ください。
110: インバータ電流オーバー
高電圧インバータの電流がオーバー、または内部FETが許容温度を超えたことを示します。
111: インバータ電圧オーバー
高電圧インバータの電圧がオーバーしたことを示します。
112: 管電圧オーバー
管電圧が許容電圧より高くなったことを示します。
113: 管電流オーバー
管電流が許容電流より高くなったことを示します。
119: X線ON時リセット発生
X線照射中に放電ノイズや電源断でX線制御のCPUがリセットされたことを示します。
→X線管の放電で発生する場合があります。 ウォームアップを実施ください。
頻繁に発生する場合は、オーバーホールをご検討ください。
なお、通常でもウォームアップ時には本ステータスが 表示されることがありますが、正常であれば自動でクリアされます。
200: 通信異常
PCとの通信が途切れたことを示します。
→CTソフトを起動させてください。
201: X線キースイッチOFF
X線パネルユニットのX線キースイッチがOFFしたことを示します。
→X線キースイッチをONにしてください。
202: スライドドア開
CT本体の制御電源がOFFかスライドドアが開かれたことを示します。
→操作ボックスの[OPERATE]キースイッチをONにし、スライドドアを閉めてください。
203, 204: 防護箱左上ドア開
防護箱左上ドアが開かれたことを示します。
→防護箱左上ドアを閉めてください。
205: 真空異常
真空度が悪く、X線照射できない状態を示します。
→真空度が目安40以下になるまでお待ちください。
206: 装置異常です。
207: メンテナンスドア開
両側面、背面のメンテナンスドアのいずれかが開いていることを示します。
→メンテナンスドアを閉めてください。
208: ターボ分子ポンプ準備中
ターボ分子ポンプが規定の回転数に達していないことを示します。
→電源投入時はしばらくお待ちください。10分程待っても表示が消えない場合、いったん、HVCユニットのX線発生装置ブレーカーをOFFにし、10分程度後、再度ONしてお待ちください。
220: 拡張インターロック
HVCユニットの[EX STATUS]端子がOFFになったことを示します。なお、本システムではこの端子は短絡して用います。
→[EX STATUS]の短絡コネクタの接続を確認ください。
331: 冷却水異常
冷却水の流れが悪いことを示します。
→冷却水を補充してください。また、冷却水が漏れていないか確認ください。
342: フィラメント切れ
フィラメントが切れたことを示します。X線OFF時にチェックします。
→フィラメントを交換してください。"(SMX-225CT) フィラメントの交換"は、
こちら
443: フィラメントトランス過電流
HVCユニット内部のフィラメントトランスに過電流が流れたことを示します。
454: グリッドトランス過電流
HVCユニット内部のグリッドトランスに過電流が流れたことを示します。
→絶縁破壊の可能性があります。これらのステータス表示があってもX線は照射可能ですが、左記の恐れがありますので、HVCユニットのオーバーホールをご検討ください。
557: Y偏向コイル系異常
レンズ部のY偏向コイルに所定の電流が流れていないことを示します。断線などの可能性があります。
558: X偏向コイル系異常
レンズ部のX偏向コイルに所定の電流が流れていないことを示します。断線などの可能性があります。
559: フォーカスコイル系異常
レンズ部のフォーカスコイルが劣化していることを示します。
→レンズケーブルの接続を確認ください。これらのステータス表示があってもX線は照射可能ですが、オーバーホールをご検討ください。
602: 電磁ロックモニタ異常
電磁ロックが正常に働いていないことを示します。
→スライドドアがしっかり閉まっていることを確認し、ステータスリセットを押下ください。
605: 真空未接続
真空センサがHVCユニットに接続されていないことを示します。PCからの通信開始時にチェックします。
→真空計のケーブル、HVCへの真空ケーブルコネクタの接続を確認し、ステータスリセットを押下ください。
668: レンズオーバーヒート
レンズの温度が許容温度を超えたことを示します。
→30分程度お待ちください。その後、ステータスリセットを押下ください。
669: レンズサーミスタ未接続
レンズ温度を監視する温度センサが未接続か故障であることを示します。
→レンズケーブルの接続を確認ください。その後、ステータスリセットを押下ください。
678: トランジスタオーバーヒート
HVCユニット内部のレンズ電流を制御するトランジスタが過熱していることを示します。
→1分程度お待ちください。その後、ステータスリセットを押下ください。
679: トランジスタサーミスタ未接続
トランジスタの温度を監視する温度センサが未接続か故障であることを示します。
→ステータスリセットを押下しても表示がクリアされなければ、装置異常です。
788: タンクオーバーヒート
HVCユニットのタンク部が過熱していることを示します。
789: タンクサーミスタ未接続
タンク部の温度を監視する温度センサが未接続か故障であることを示します。
796: MPU暴走検知故障
X線発生装置の制御を行うMPUの暴走を監視する回路の故障を示します。
→HVCユニットのX線発生装置ブレーカーをOFFし、使用しないでください。
797: 防護箱左上SW故障
防護箱左上のドアスイッチ回路が故障していることを示します。
この扉の開閉SWは2つあり、2つのSWのON/OFF状態が異なる場合にも表示されます。
→一旦防護箱左上扉を開け、閉めてください。
それでも表示が解除されない場合は、HVCユニットのX線発生装置ブレーカーをOFFし、使用しないでください。
798: X線ランプ系統故障
X線ランプを点灯しても電流が流れていないことを示します。ランプ切れ、断線の可能性があります。
799: 安全インターロック異常
異常時に高電圧電源を遮断する回路の故障を示します。
→HVCユニットのX線発生装置ブレーカーをOFFし、使用しないでください。
表示なし: MPU暴走
X線発生装置の制御を行うMPUが暴走していることを示します。
→HVCユニットのX線発生装置ブレーカーをOFFし、5秒程度後再度ONしてください。