大気開放は、真空になっているX線発生装置内部に大気を取り込む操作です。X線発生装置をメンテナンスするときなどに実施します。
注記: この機能は管理者モードで操作してください。
"(SMX-6010) 管理者モードに切り替える"は、
こちら
1. [大気開放]を選びます。
注記: ソフトウェアでこの手順を実施せずに大気開放をすると、正しくX線出力できなくなることがあります。その場合、大気開放後の装置起動時に本手順1、2を実施してソフトウェアを再起動してください。
1) [X線発生装置]タブをクリックします。
2) [大気開放]をクリックします。
2. [OK]をクリックします。
制御ソフトウェアが終了します。
3. 正面扉を開けて、ステージからカーボン板を取り外します。
カーボン板は4箇所のツメで固定されています。
警告: 正面扉のガラスに傷や割れがないことを確認する。
ガラス面に傷や割れがあると、X線漏えいのおそれがあります。
傷や割れがあるときは、ただちに使用を中止して、当社営業所/代理店または
当社指定のサービス担当店に連絡してください。
注意:
• 正面扉はゆっくりと開閉する。
正面扉は重いため、開閉時に少しだけ動かしても、慣性力で動き続けようとします。
手や指を挟まないように注意しながら、ゆっくりと開閉してください。
また、正面扉には開閉時の速度を調整するためにドアクローザーを取り付けています。ドアクローザーのアームや正面扉に手や指を挟まないように注意してください。
• 正面扉は約90°まで開けて、自然に閉まらないことを確認する。
約90°まで開けておかないと、作業中に閉まり、体を挟まれるおそれがあります。
• 大気開放をするときは、帽子と長袖の作業着を着用する。
装置内には突起物があり、頭部や肌が露出しているとけがをするおそれがあります。
• 正面扉の裏側に触れない。
突起部でけがをするおそれがあります。
また、強くぶつかるとガラスを破損するおそれがあります。
4. 装置の電源を完全にOFFにします。
警告: X線発生装置操作スイッチ、キースイッチ、メインブレーカーは必ずすべてOFFにする。
OFFにせずに作業をすると、感電するおそれがあります。
1) キースイッチをOFFにします。
装置の主電源がOFFになります。
2) X線発生装置操作スイッチをOFFにします。
3) メインブレーカーをOFFにします。
5. 以下のターボ分子ポンプのベントスクリューを緩める手順は「フィラメントの交換」「真空チャンバーの清掃」を、行う場合に必要です。
"(SMX-6010) フィラメントの交換”は、
こちら
"(SMX-6010) 真空チャンバーの清掃"は、
こちら
長期間使用しないときや、装置への電源供給を停止するときは、以下のターボ分子ポンプのベントスクリューを緩める手順は不要です。
6. 約3分経過してから、ターボ分子ポンプのベントスクリューを手で反時計方向に約1回転緩めます。
注記: ベントスクリューは少しずつ緩めてください。急に緩めると、ターボ分子ポンプの寿命低下や故障の原因になります。
X線発生装置に空気が流れ込むため、「シュー」と音がします。5~10分でターボ分子ポンプが停止して、音が聞こえなくなります。