部品番号: 225-07776-91 プラグキット (試薬ガスを使用しない場合の閉塞栓)
1. GCMSsolutionで、GC/MSを自動停止します。
完了の表示が出るまで待ちます。
2. 使用する試薬ガスを接続してください。
CI/NCIはメタン、イソブタンないしアンモニアのうちから、最大2種類を試薬ガスとして2個の試薬ガス導入ポートから導入することができます。使用しないCIの試薬ガス導入ポートは、本体付属のプラグで閉塞してください。
注意: メタンガスとイソブタンは可燃性のガスで蓄積すると爆発の危険性があります。また、アンモニアは有毒なガスです。本装置では試薬ガスの漏れについて万全の設計を行っておりますが、電磁弁の故障や不具合、異常なガス圧上昇が発生すると、使用中のガスがもう一方の未使用のポートから少量漏れ出す可能性があります。CI/NCI使用時は使用しない試薬ガス導入ポートを閉栓用キャップで閉栓していただき、安全確保にご留意いただくようお願いします。
3. 所要のイオン源を取り付けてください。
イオン源はCI、NCIで異なります。脱着方法はEIのイオン源とほぼ同じですが、装置調整用の標準試料(PFTBA)導入用のPTFEチューブをつなぐ必要があります。
脱着方法の詳細は
CI, NCIイオン源の交換・洗浄手順に従い、イオン源を交換してください。
4. 所要の試薬ガスが正しく接続されている事、所要のイオン源が正しく取り付けられていることを念のためもう一度確認ください。
5. GCMSsolution の「GCMS分析」ウィンドウを開きます。
アシスタントバーの[環境設定]をクリックして、「環境設定」ウィンドウを開きます。
6. 「環境設定」ウィンドウの[分析に使用するユニット]にて[MS]を選択します。
[プロパティ]をクリックします。
7. (1) 「プロパティ」ウィンドウの中でMSのタブを選択します。
(2) [イオン源]ドロップダウンリストボックスの矢印をクリックし、EI、CI、NCIの中から現在装着してあるイオン源の種類を選択します。
(3) [ポート1]および[ポート2]ドロップダウンリストボックスの矢印をクリックし、それぞれ、選択肢の中から使用する試薬ガスを選択します。接続しない場合は[なし]を選択してください。この情報に基づきオートチューニングを行いますのでご注意ください。
(4) [OK]をクリックしてプロパティウインドウを閉じます。「環境設定」ウィンドウにて[設定]をクリックし「環境設定」ウィンドウを閉じます。
8. GC/MSを自動起動します。
9. 「装置モニタ」ウィンドウは画面の右側に表示されます。もし「装置モニタ」ウィンドウが表示されていない場合は、[表示]メニューの[装置モニタ]を選択してください。
真空度のモニタ方法としては以下の2か所でモニタできます。いずれの場合も、ピラニゲージは低真空側、イオンゲージは高真空側として表示されています。
装置モニタ上でグラフとして表示されています。マウスカーソルをグラフのところに合わせることで、合わせた時の瞬間値が数値として表示されます。
装置モニタの[詳細]ボタンをクリックしたあとに開く「装置モニタ詳細」ウィンドウでは真空度がリアルタイムで表示されています。
分析管内の真空度をチェックし、異常がないこと(真空度のインジケータが緑を指していること)を確認します。
10. (1) アシスタントバーの「チューニング」をクリックし、続いて「ピークモニタ」をクリックしてください。「ピークモニタ」ウィンドウが開きます。
(2) [表示]メニューにて[装置コントロール]をクリックすると、試薬ガスポートの選択スイッチがでてきます。使用する試薬ガスのポートをドロップダウンリストボックスから選択してください。
11. 試薬ガス流路の配管内の空気をまず排気します。
(1) 試薬ガスボンベの元栓がしまっていることを確認のうえ、「装置コントロール」バーで[試薬ガス]ボタンをクリック(開)してください。
(2) そして、すぐに[試薬ガス]ボタンをクリック(閉)してください。(この操作を5~10回繰り返してください)。
注記: [試薬ガス]ボタンをクリック(開)してイオン源に試薬ガスを導入すると、ピラニゲージ(低真空側の表示)とイオンゲージ(高真空側の表示)の指示値はいずれも悪化します。
逆に閉にした場合、イオンゲージの指示値はよくなりますが、ピラニゲージの指示値は一瞬急激に悪化します。グラフの指示が振り切れることがありますが、すぐに回復すれば、問題はありません。また、閉時、1回のクリックに対し、複数回、電磁弁の動作音がします。
12. 試薬ガスボンベの元栓を開いてください。
13. 調圧器の調圧弁を開いてください(メタン・アンモニアは100kPa位に、イソブタンは20kPa位に設定してください)。
次に調圧器の開閉弁を開いてください。
14. 試薬ガスの配管の漏れチェック(封圧試験)を行います。
試薬ガスボンベの元栓を締めてください。
15. 10分間そのままにしておき、調圧器で圧力降下が無いことを確認します。
圧力降下があった場合、試薬ガスボンベとGC/MSの間で漏れていることが考えられます。
確認後、試薬ガスボンベの元栓を開けてください。
16. 「装置コントロール」バーで[試薬ガス]ボタンをクリック(開)してください。
試薬ガスコントロール部の電磁弁が開き、選択されたポートから試薬ガスが導入されます。
17. 高真空度側に表示される真空度をチェックし、試薬ガスの導入量が安定するまでしばらく待ちます。
真空度が1×10-2Paを超えないように調圧弁の調節を行います。ガスの種類により上記真空度に達する調圧弁の圧力は異なります。
目安となる調圧弁の圧力は
メタン・アンモニアの場合は、100~300kPa
イソブタンの場合は、20~80kPa
となります。
ただし、NCIイオン源の場合、やや高めに設定してください(メタン・アンモニアの場合は200~350kPa、イソブタンの場合40~80kPa)。
試薬ガスを導入しすぎた場合は、試薬ガスを導入しすぎた場合の処置をご覧ください。
注記: 本装置の最大使用圧力は400kPaです。400kPa以下の圧力設定でご使用してください。
注記: 試薬ガス導入量の調整は試薬ガスボンベに装着されている調圧器の圧力ボンベで行います。調圧器の調圧弁を開けるときは真空度をチェックしながら少しずつ開けてください。
18. 「ピークモニタ」ウインドウで、
m/zと倍率を次のように設定してください。
19. [フィラメント]ボタンをクリックして、フィラメントを点灯してください。
もし、上記設定倍率で信号が画面からはみ出すようであれば、[検出器]の値を下げて画面内に入るようにしてください。
20. 下の条件を満たしているか確認してください。もし、満たしていないようであれば、調圧弁を調整し、条件を満たしていることを確認の上、再度オートチューニングをおこなってください。
試薬ガスを導入しているにもかかわらず、調圧弁を調整しても条件をみたさない場合は
こちら
(CIの場合)
メタン: I17 / I29 < 5
イソブタン: I43 / I57 < 1
アンモニア: I18 / I35 < 50
I29: C2H5+ イオンの強度
I17: CH5+ イオンの強度
I57: C4H9+ イオンの強度
I43: C3H7+ イオンの強度
I35: NH3NH4+ イオンの強度
I18: NH4+ イオンの強度
(NCIの場合)
メタン, イソブタン, アンモニア:
m/z452とm/z633が検出されていることを確認してください。
21. オートチューニング例
22. 2系統の試薬ガスを用いる時は、同様の方法でもう1方にもガスを導入してください。