ヨウ素(I)を分析する際の注意点を教えてください。
◆ヨウ素の定量分析に関する注意点
ヨウ素は、硝酸などの酸化性の酸によりガス状態(I2)になりやすくなり、測定値が不安定になるため、検量線試料および測定試料は純水で調製してください。
また、ドレンも純水に置き換え、酸が添加されている試料の分析とは分けて測定してください。
※酸性になると、遊離して気化したヨウ素の影響で、測定値がばらついたり、メモリー効果が見られたりする原因となります。
◆感度と推奨濃度
感度の良い178.276nmは軸方向観測で定量下限0.02~0.05ppm程度です。
これよりも高い濃度で、測定したい濃度範囲を含む、複数点の検量線試料を作製してください。
※ただし、178.276nmには リン(P)の178.287nmのスペクトル干渉があるため、測定試料にPが含まれる場合は、178.276nmの波長でPの元素間補正を行うか、もしくは 183.038nmの波長をご使用ください。183.038nmの場合、感度は1桁低下します。
◆検量線試料の調製例と分析の注意点
無機態ヨウ素の定量の場合、ヨウ化カリウム(KI)もしくはヨウ化ナトリウム(NaI)を純水で溶解して作製します。
※サンプル中に含まれるヨウ素が無機態か有機態かでICPでの感度が異なる可能性があります。この場合は、燃焼-イオンクロマトグラフシステムで分析する方法もあります。
☞ 燃焼-イオンクロマトグラフシステム : 分析計測機器(分析装置) 島津製作所