• No : 12225
  • 公開日時 : 2026/04/22 16:21
  • 更新日時 : 2026/04/22 16:37
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(FTIR) ATR法で薄いサンプルを分析するとノイズが生じる

(FTIR) ATR法で薄いサンプルを分析する際に、スペクトルの全体にノイズが生じ、良好なスペクトルが得られない。

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回答

10μm程度の薄いフィルムや薄紙をATR法で測定する際に、スペクトルの全体にノイズが生じ、良好なスペクトルが得られないことがあります。

<原因>

サンプルが薄いとアンビルで押し付けてもサンプルとプリズムの密着が悪く、得られるピークが小さくなり、ノイズが相対的に目立っていると考えられます。ATR法では、試料とプリズムの密着状態がピーク強度を大きく左右するため、薄いフィルムや紙では特に注意が必要です。

ATR法は表面分析であり、ダイヤモンドプリズムを使用する場合、その分析深さ(潜り込み深さ)はµmオーダーです。代表例として、試料の屈折率1.5、入射角45°、ダイヤモンドプリズムの場合、波数によって0.5〜5 µm程度と変化します。
 

<対処法>

サンプルの裏側(サンプルとアンビルの間)にゴム板などの柔らかい樹脂をスペーサとして挟んで分析すると、サンプルを均等にプリズムに押し付けられるようになり、密着性が改善し、ノイズが減少してピーク強度が向上します。薄膜であっても、試料厚みが潜り込み深さより十分厚い場合には、ゴムの成分はスペクトルにほとんど影響しません。

一方、サンプルが潜り込み深さと同程度かそれ以下の極薄膜の場合には、裏側のゴムのピークも検出される可能性があります。このような場合は、赤外吸収をほとんど持たないアルミ箔でゴム板を包んでスペーサとして用いる方法がおすすめです。