手動操作でラムを昇降させるときは、手動モードで操作します。
手動モードにするには操作パネルの制御モード切換スイッチを押します。手動モード時は、スイッチが点灯します。
負荷制御つまみには、パネル上にRETURN、HOLD、OPENの表示があります。
負荷制御つまみは、手動モード時のみ有効です。手動モード時は、制御モード切換スイッチが点灯します。
OPEN: ラムを上昇させるとき、すなわち負荷をかけるときは時計方向へ回します。HOLD位置を過ぎ、OPENの方向へ回すにしたがって、ラムの速度が早くなり、OPENの位置で最大となります。
RETURN: ラムを下降させるとき、すなわち除荷をするときはRETURNの方向へ回します。
HOLD: ラムを同じ位置で止めておくときは、つまみの位置をHOLD付近にします。HOLDは負荷の程度や油温によって位置が変わりますから、試験力値およびポジション値の動きを見ながら、HOLD位置を調整してください。
手動制御モードにおいて負荷制御つまみの実際のHOLD位置と、パネル上の表示位置とは油温の影響によりずれが生じることがあります。これらの位置が著しくずれている場合は以下の手順でHOLD位置を調整してください。とくに手動モードにおいて、負荷制御つまみにより試験をおこなう場合は必ずHOLD位置を調整してください。
1) 油温が高温になると起こる現象
2) 油温が低温になると起こる現象
3) 調整後の状態
1. 制御モード切換スイッチを押して手動モードに切換えます。
2. 上下圧盤をセットします。
3. 上下圧盤の間隔が1~2mm程度になるまで下部クロスヘッドを下降させます。
4. 負荷制御つまみを徐々に [OPEN] 側に回して上下圧盤が接するまでラムを上昇させます。
注記: 上下圧盤が接すると試験機に急激な力が加わります。上下圧盤が接する地点付近では特に注意してゆっくりと負荷制御つまみを操作してください。
5. 上下圧盤が接すると試験機に力がかかるので、このまま負荷制御つまみを徐々に [OPEN] 側に回して定格試験力まで力を与えます。試験力値が一定になるか少し下がり気味になるように負荷制御つまみを調整したら、負荷制御つまみの位置を固定します。
6. 制御モード切換スイッチを押して自動モードにします。
7. このとき試験力が下がってきますが、手動操作つまみには触れないでください。
8. 液晶表示器のメニュー部の [システムエリア] を押し、システム画面を呼び出します。
9. [メンテナンス] キーを押します。
10. 特別設定タブを選択し、負荷制御つまみ [調整] キーを押します。負荷制御つまみのHOLD位置が補正されます。
11. 補正値をイニシャライズするには負荷制御つまみ [初期化] キーを押します。この操作により負荷制御つまみのHOLD位置が初期状態になります。