サプレッサ電流のポンプ同期を忘れて通液をつづけた場合、サプレッサのイオン交換膜がナトリウムイオンで飽和(破過)するため、抵抗がかかり電圧が高くなるためエラ-が発生します。
再生操作は以下の2段階の手順で実施してください。
サプレッサ電流の供給開始直後は、通常分析時と比べて低い電流値で動作するように設定されており、電圧の上昇を抑えながらサプレッサの起動ができます。
1. ポンプを溶離液で置換する。
2. サプレッサ電流のポンプ同期がONであることを確認、OFFの場合はONに設定する。
3. ポンプで溶離液の送液を開始する(分析時の流量で構いません)。
4. 再度エラーが発生した場合には、もう一度同じ操作を実施する。
2回同じ操作を繰り替えしてもエラーが発生する場合には、サプレッサの硫酸洗浄を行ってください。
エラーが発生しなくなれば、ベースラインが安定するまで(半日ほど)待ってから、分析を行ってください。
5. 分析において、これまでよりピーク強度が小さい場合には②サプレッサの硫酸洗浄を行う。
以下の硫酸水溶液を用いてサプレッサの洗浄を行ないます。
硫酸の試薬グレードについては、精密分析用や金属分析用などの高純度なものをご使用ください。
100 mmol/L:硫酸水200 mLに対し、濃硫酸1.11 mLを加えて混合することにより調製する。
シリンジを用いて、マニュアルで洗浄を行います。必ず保護眼鏡や手袋を装着して作業してください。
1. ELUENT.INポート、ELUENT.OUTポートとREGEN.INポートに接続されている配管を外し、ELUENT.OUT ポートに付属のドレインチューブを接続する。
2. 付属のREGEN.IN接続用の配管の変換部分を利用して、REGEN.INポートから、5 mLの純水をサプレッサに通液する。
3. 付属の1 mLディスポーザルシリンジをELUENT.IN ポートに接続して、5 mLの純水をサプレッサに通液する。
4. 1~3と同様に、ELUENT.INポートとREGEN.INポートからそれぞれ5 mLの100 mmol/Lの硫酸水溶液を通液する。
5. 1~3と同様に、ELUENT.INポートとREGEN.OUTポートからそれぞれ5 mLの純水を通液する。
6. サプレッサの配管をもとに戻して、サプレッサ電流の供給と送液を実施する。
7. 再度エラーが発生した場合には、再度1~6の操作を行う。 エラーが発生しなくなれば、ベースラインが安定するまで(5時間程度)待ち、分析を行う。
8. 分析結果において、これまでよりピーク強度が小さい場合には再度1~7の操作を行う。