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  • No : 2892
  • 公開日時 : 2020/10/22 11:10
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【イオンクロマトグラフ】イオンクロマトで陰イオンを分析していたら,無機陰イオン以外の位置にピークが出ました。これは何でしょうか?

【イオンクロマトグラフ】イオンクロマトで陰イオンを分析していたら,無機陰イオン以外の位置にピークが出ました。これは何でしょうか?
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回答

低級脂肪酸の可能性が高いと思われます。
 
解説:
陰イオン交換で分離し,電気伝導度で検出されていることから,そのピークは陰イオンで,しかもイオンのサイズが比較的小さいもの (当量電気伝導度の大きいもの) と推察されます。とすると,天然界での存在量を考え合わせれば,低級脂肪酸の可能性が高いといえるでしょう。
一般に,ぎ酸や酢酸などの一価の低級脂肪酸は,ふっ化物イオンと塩化物イオンの間にピークを与えることが多いようです。こはく酸,りんご酸,くえん酸などの二価以上の低級脂肪酸は,溶離液中における解離状態と固定相に対する親和性に応じて,硝酸イオン付近かそれ以降にピークを与えることが多いようです。
一方,高級脂肪酸や芳香族有機酸類は,カラムから溶出しないか,溶出しても電気伝導度検出における感度が非常に低いことから,ピークを与える可能性が非常に低いと考えられます。

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