本来の溶離液に交換し,標準試料を分析して分離を確認してください。
このようなことを行ってしまった場合には,まず冷静になることが重要です。別に「分離カラムには溶離液以外の溶液を送液してはいけない」という決まりがあるわけではありません。カラムの取扱説明書を参照し,間違って送液してしまった溶液が使用可能範囲内の組成かどうかを確認してください。
間違いに気づいたら,まずは速やかに本来の溶離液に変更してください。ただし,安定化には通常の場合より時間がかかる場合があります。カラムの圧力が高くなっている場合には,通常分析している時の圧力以下になるように溶離液流量を低く設定して液置換を行ってください。
ベースラインが安定したら,標準試料を分析して分離を確認しましょう。保持時間やピーク形状に異常がなければ,何も問題はありません。異常が認められる場合は,ガードカラムを外して同じ実験を行うことにより,原因がメインカラムとガードカラムのどちらにあるかを切り分けてください。原因を特定したら,そのカラムを取扱説明書にしたがって洗浄してみましょう。
【注意】
カラムの洗浄は必要なときにのみ実施してください。みだりに組成の異なる溶液を通液したり,本来の通液方向とは逆向きに溶液を流したりすると,充てん剤の性質に変化をもたらして性能低下や圧力上昇の原因となることがあります