等級は,基本的にイオンクロマト用か特級,またはそれに相当するものを推奨します。メーカーによって分析結果に違いが出ることは,試薬の種類によってはありえます。
市販の試薬の多くは主成分の純度を製品の仕様としており,その他の不純物については特に規定されていません。この不純物の中にピークとして検出される成分が含まれていると,ゴーストピークなどの現象を引き起こすことがあります。
試薬を選択する際の一般的な基準としては,まずは「イオンクロマト用」という等級のものがあるならそれを選ぶのがもっとも安心です。そういう試薬がない場合には,基本的に「特級」を選択してください。
同じ等級でも試薬メーカーにより結果に違いが出る例は,少ないながらもあります。弊社が実際に試薬メーカーによる違いを確認した代表的な例としては,p-ヒドロキシ安息香酸が挙げられます。弊社では,この試薬に関してのみ,ナカライテスク製特級品を選択していただくようお願いしています (2006 年10 月現在)。